satoyamahanako’s blog

里山で炭を焼いて暮らしています。

移住なんてしたくなかった その2

農家・・・どうも違うような気がする・・・と感じていたところに、炭を焼いて生計を立てている人がいるらしいと聞きつけた。
炭焼きぃ?自家用じゃなくて商売用で焼いている人がいるんだ?へえ・・・
炭のことなんて全く何も知らないし、使ったこともほとんどなかったが、その村に行ってみることにした。
なんで行こうと思ったのかは忘れました。
夫が焚火が好きで、火に惹かれる気持ちがあるから興味を持ったのかもしれない。

 

そのころは、自分たちに何ができないのかはわかるけどできることは何なのか皆目わからなかったので、少しでも心が動いたのなら行ってみて話を聞いたり体験したりして、判断材料を増やそうとしていた。
それまで都会で暮らしていて普通に会社員なんてやっていて、それがいきなり、はいもう都会には暮らせません、会社員もできません、環境の良い田舎で自営でやっていくしかありません、という状況に陥って、田舎ってどこの田舎よ、日本全国田舎たくさんあるじゃん、田舎でわたしたち何すんのよ、何ができるのよ今まで会社員だった人間にぃ、そもそも田舎で暮らしていけるわけ私たち?と戸惑い不安にもかられ、仕方ない、しらみつぶし大作戦だ、心惹かれたり興味が湧いたりした場所に赴き、人に会おう、自分たちがどんな場所で暮らしたいのか、どんな仕事ならやりたいと思い、身体的負荷も感じずにこなせるのか確認しようと決めたのだ。
それで1年半にわたって、あっちこっち渡り歩くことになったわけだ。

 

結局、その炭焼きの村に滞在している間に炭焼きになることに決め、炭窯を借り家も借りた。
なんかよく分からないけど、これだ!と2人とも感じたのだ。
それが一番大きな理由。
そのほかの理由としては、炭焼きは農業や漁業に比べると先行投資が圧倒的に少なくてすむこと。
仕事で使う道具類は、炭窯を借りる時にたいがい一緒に借りられるので、軽トラとチェンソーがあれば、とりあえず始められる。
ただ始めてすぐ食べていけるようになるわけではないから、その分の生活費は必要だ。
また1年のうちに10回でも20回でも窯を焼けるので、経験値を上げやすいのも魅力だった。